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ヤセイコレクティブ松下×ACIDMAN浦山対談 ドラムで生きる決意

豪華ミュージシャンを巻き込む力を持つ、ヤセイコレクティブを紐解く

インタビュー・テキスト:金子厚武 撮影:矢島由佳子(2014/9/8)

結成5周年のアニバーサリーアルバム『so far so good』を発表するヤセイコレクティブ。FRONTIER BACKYARDの福田“TDC”忠章、SPECIAL OTHERSの柳下“DAYO”武史、在日ファンクホーンズをはじめとした、本作の豪華なゲスト陣にも表れているように、ヤセイコレクティブというバンドは、まさにミュージシャンズミュージシャンという呼び名がふさわしい存在であり、ジャズやヒップホップやエレクトロが織り交ざった独創的な楽曲は、すでに各所から高い評価を獲得している。そもそも「ヤセイコレクティブ」というバンド名は、「1人でも歩いて行ける者の集団」という意味があり、和光大学のジャズ研から、LAの音楽学校への留学を経て、今日本のトップドラマーの仲間入りを果たそうとしている松下マサナオをはじめ、メンバーそれぞれが卓越したプレイヤビリティの持ち主であり、そこが彼らをミュージシャンズミュージシャン足らしめている大きな要因だと言える。

また、この「1人でも歩いて行ける」というのは、メジャーもインディーも関係なく、アーティストがそれぞれのやり方で自らの道を切り開いていく必要のある、今の音楽シーンそのものを図らずも指し示しているとも言えるだろう。そこで今回は、アルバムに参加した豪華ゲスト陣の中から、長く日本のロックシーンの第一線に位置しながら、昨年事務所を独立して、まさに「1人で歩き始めた」ばかりのACIDMANから、ドラマーの浦山一悟を迎え、松下との対談を行った。リスペクトを寄せ合う二人が語り合う、ミュージシャンとしての生き方。ぜひじっくりと読んでみてほしい。

ヤセイコレクティブは、ミュージシャンが食いつく音楽をやってますよね。これがいろんなリスナーに伝わるのも時間の問題だと思います。(浦山)

— お二人が知り合ったのは、今回のアルバムにも参加されている元DOPING PANDAの稲葉隼人さんを介してだったそうですね。

浦山:たまたま渋谷で隼人と飲んでたときに、「これからすげえかっこいいバンドのライブがあるから見に行こうよ」って言われて、それで初めてヤセイコレクティブのライブを見たんです。そこで、「何じゃこりゃ?」と思って(笑)。すごい凝ったことをやってるけど、本人たちはジャムセッション風で、でも決めるところはばっちり決めるっていう、目が離せないステージだったんですよね。

浦山一悟(ACIDMAN)
浦山一悟(ACIDMAN)

松下:ありがとうございます。それから飯食いに連れて行っていただいたり、二人でスタジオに入ったりもしてます。スタジオにはドラム1台しかないので、交代で「最近こんなのやってる」っていうのを見せ合ったり、「どういう練習してるんですか?」って聞き合ったりしてますね。学生の頃みたいな感じです(笑)。

— 松下さんにとって、ACIDMANであり、一悟さんはどんな存在だったんですか?

松下:僕にとっては、高校の頃から知ってる「ご本人」ですから(笑)。このアルバムに参加してくださったほとんどの方がそうなんですけど、僕はこの人たちのコピバンやってた世代ですからね。最初にお会いしたときは、「一悟さんと飯食った!」って、地元の友達に自慢のメールしましたから(笑)。最初はホントそういう感じで、最近やっとドラマー同士として会えるようになったかなって。

松下マサナオ(ヤセイコレクティブ)
松下マサナオ(ヤセイコレクティブ)

— ヤセイコレクティブはミュージシャンからの評価が高い、いわゆるミュージシャンズミュージシャン的な側面がありつつ、開かれた雰囲気も持っているのが魅力だと思います。

浦山:ミュージシャンが食いつく音楽をやってますよね。ヤギー(柳下“DAYO”武史 / SPECIAL OTHERS)もよくヤセイのライブを見に来て感心してますしね。これがいろんなリスナーに伝わるのも時間の問題だと思います。

— 今回のアルバムは、そうやっていろんな人を巻き込んで行ったこの5年の集大成と言えますよね。

松下:「やっと5年か」と思う一方で、一瞬だったような気もしますね。隼人さんと知り合ってから、一気に交流が広がったんですよね。数か月の間に、まず(福田“TDC”)忠章さん(FRONTIER BACKYARD)を紹介していただいて、次に柳下さん、その後に一悟さんを紹介してもらったんです。

— じゃあ、隼人さんとコラボした“I Won’t Forget”がアルバムの一番最後に来てるのは、そのあたりの意味合いもありそうですね。

松下:そうですね。1曲目と最後の曲だけは最初から決めてました。

— 1曲目は忠章さんが参加してる“Training”ですね。

松下:最初はFRONTIER BACKYARDのツアーファイナルが渋谷クアトロであって、そのときに隼人さんが「挨拶行くぞ」って誘ってくださり、ついていったら、『AIR JAM』常連の怖い先輩方がいっぱいいて(笑)。

浦山:ドキドキするよね(笑)。

松下:怖かったですよ!(笑) そこで隼人さんが「こいつLAから帰ってきたヤバいやつなんですよ!」って言ってくれたんですけど、みなさんからすれば「おまえ、誰?」じゃないですか(笑)。でも、大ファンだった忠章さんがすごい優しくしてくれて、それから仲良くさせてもらってるんです。

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ヤセイコレクティブ(やせいこれくてぃぶ)

ヤセイコレクティブ(やせいこれくてぃぶ)

2009年に米国より帰国した松下マサナオを中心に、エレクトロ、ジャズ、ロック、ヒップホップなどが融合されたNY音楽シーンのサウンドを国内で体現するべく結成。一筋縄では行かない楽曲や、秀逸な演奏が、ラルフ・ハンフリー、大谷能生ら国内外のアーティストから賞賛される。2012年7月には、FUJI ROCK FESTIVAL’12に出演。他を寄せ付けないテクニック、突き抜けたポップネスと常に進化するストイックなライブで絶大な支持を集めている。
ACIDMAN(あしっどまん)

ACIDMAN(あしっどまん)

大木伸夫 (Vo&G)、 佐藤雅俊 (Ba)、 浦山一悟 (Dr)からなる“生命”をテーマにした壮大な詩世界、様々なジャンルの音楽を取り込み、“静”と”動”を行き来する幅広いサウンドで3ピースの可能性を広げ続けるロックバンド。埼玉県私立西武文理高校時代に出会い、下北沢を中心に1997年ライブ活動開始。2002年にメジャーデビュー。2013年6月に自身による事務所「FREESTAR」を立ち上げ、新たな一歩を踏み出す。2014年9月24日、最新シングル「世界が終わる夜」をリリース。

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